2023.03.03
「パール核」は、本来わたしたちが目にすることができる素材ではありません。
普段わたしたちが「パール」と呼んでいるもののほとんどは、養殖パールであり、その基となるのが貝殻から出来た「パール核」です。
養殖パールは、アコヤ貝が「パール核」に少しずつ真珠層を重ね形成されるため、パール核の品質が、出来上がるパールの品質を大きく左右します。
だからこそ、より美しい「パール核」は、養殖パールにとって欠かせない重要な素材なのです。 職人の手によって作りあげられた「パール核」は、アコヤパールと元々同じ素材で相性が良く、品質にこだわり選定することで、新たなジュエリー素材として生まれる可能性を秘めていました。
そこでいくつかのパール核の製造元に掛け合い、出会ったのが淡路島で創業50 年以上の老舗の製核所です。
そこでは、出来上がったパールの品質に影響が出ないように、色味がより白く美しいアメリカ産の貝殻のみを使用していました。
貝殻をひとつずつ職人がカットし、 時間をかけて磨き、色や模様などを手作業で細かく等級分けを行う等、想像していた以上の手間をかけて完成されたパール核は、まさに私たちが求めていた品質でした。
この徹底された老舗ならではのこだわりが、「白い一連のネックレス」の新しい表現を可能にしてくれたのです。
パール核は、今までジュエリーとして使われることがありませんでしたが、無垢で美しい素材です。 パールの為に作られたこの種のような素材もまた、パールそのものなのです。
わたしたちはこのパール核を「PEARL PIT(真珠の種)」と名付け、表に出すことで、新しいパールジュエリーのカタチをつくりました。
これまであまり表現されることの無かったパールのまだ見ぬ魅力を、nodane を通して感じて頂ければと思います。
Takatoshi Yoshida